2次試験合格のための勉強法

公開日:2012/10/19、 最終更新日:2016/08/20

1次、2次ともに合格率が同じということからもわかるように、1次試験に受かったのに、2次試験であきらめてしまう人も多いです。ですが、コツをつかんでそれなりに対策すれば2次試験は必ず合格します。「それなりに」というのが2次試験のミソで、1次と違って必ずしも必死に全網羅・暗記型の勉強する必要はありません。ここでは、2次試験の学習方法を紹介します。

目次

はじめに、過去問から出題傾向を把握、配点を確認。

1次試験でも過去問から勉強するという勉強法でやっている人もいるかもしれませんが、たいていの人は、基本的な学習をしてから過去問に入ると思います。ですが、2次試験の場合、まずは過去問の分析から始めてみてください。

過去問で出題分野を確認する(「難しい!全然わからん」と思っても気にしない)

2次試験の過去問を見ると、たいていの人は「これは難しすぎる」と思います。しかし、最初は難しすぎるかどうかは置いておいて、出題形式と、どの分野から問題が出るかを確認してください。

どの分野に何点取れるか想定する

「取らぬ狸の皮算用」でかまわないので、どの科目に何点取ればよいか計算してみましょう。何割とれば合格するかは公表されていないのですが、おおむね5-6割ぐらいを目指せば余裕で合格すると言われています。とすると、満点420点中5-6割の210点~252点を目指せばよいということになります。

職業行為で点が取れれば、そのほかは5割でOK

試験問題の中には、少しのテクニックでほぼ満点がとれる職業行為基準が含まれている。職業行為基準の満点60点中50点取れると、残りの科目では160~200点を取れば合格することになります。職業行為以外の問題の配点が、360点ですから、残り160~200点というと、44%~55%程度とればよいことになります。44%~55%というとだいぶハードルが下がったように思えるんじゃないでしょうか。あとは、自分の学習方針に従って、得意分野を伸ばしてもよいですし、まんべんなく55%は取る作戦で行ってもいいと思います。(ちなみに、55%も取らなくても合格するように思えます。)

2次試験の配分。これで合格できる。

職業行為基準は徹底的に学習する

職業行為基準は、計算もありませんし、職業行為基準本文は試験問題に添付されますので、しっかり学習しておけば60点満点も不可能ではありません。職業行為の点が悪いと、他の分野で点がよくても足きりされてしまいます。しかし、普通の受験者にとっては、足きりされない程度に勉強するものではなく、ここで点を稼がずしてどこで点を稼ぐのだ?という部分ですので、確実に点を取れるようにしておいてください。)詳細は「職業行為基準」攻略法のページにて

200点の稼ぎ方

先に書いたとおり、職業行為基準で満点近く取ってしまえば、残り200点取れば合格します。攻略方法をまとめました。

難問・奇問は放置!

毎年、試験が始まってからはじめてみるような「なんじゃこりゃ」という難問、奇問が出ますが、こういうのは大問レベルでまるごと落としてもかまいません。過去問も勉強するだけ無駄です。こういうのは、統計やファイナンスを本質的に理解していて、かつ数学のできる人だけが解ける問題ですので、ほとんどの人は落としてしまいます。

勉強した人なら解けるであろう問題をしっかり解答する

2次で点を取るべき問題は、勉強した人ならある程度解けるだろうと思われる毎年出る問題や基本問題です。具体的には、1次試験と同じ内容ながら回答覧が自由記述になっていて途中の式も書かないといけない問題です。このページの最初で「どの分野から問題が出るかを確認」、と書いたのは、「勉強した人ならある程度解けるだろうと思われる問題」がどれか、を見極められるようにするためです。

勉強しなくても解ける問題はほとんどでません

勉強しなくても解ける問題はほとんど出ないので期待してはいけません。

文章で解答するところは、なにか書くべし

文章で解答する問題は、あっているかどうかわからなくても、何かしら知っている言葉を書いてください。そしたら部分点が付いているように思えます。要領のいい人は勉強せずにココだけで合格するようです。ですが、普通の人はそういうことを期待してはいけません。

時事問題で、理論的な回答がさっぱりわからない場合、新聞で読んだりテレビで見聞きしたことを書けばよいです。極端な話、「アベノミクスの量的緩和で価格が上昇し景気がよくなると考えられる」的な教科書に出てくると思えない低レベルな回答とか、報道ステーションやらワイドショーに出てくる低俗コメンテーターのコメントようなのでも、多少は点数がもらえるはずです。

文章題は、人によって回答が違う場合がある

解答は論理的であれば点数がもらえます。同じ質問でも、人によって論旨が違って回答の方向性が違う場合がありますが、どちらも正解とみなされます。たとえば、景気を問う問題で、ある人は「○○により景気がよくなる」という回答を書き、違う人は「△△により景気が悪くなると考えられる」と書いた場合、どちらも経済学理論と整合性の取れた回答であれば点数がもらえます。さすがにマル経とかはダメと思いますけどね。

最後まで書ききる

合格者が口をそろえて言っていることですが、「試験時間中、あきらめずに解答欄を埋めきった人が合格する」試験です。

そのほか

2次は専門学校を使うのも手

さすがに2次レベルの学習は内容も計算も難しすぎると感じる方は、2次レベルから専門学校を活用するのも合格への近道です。お手軽な直前模試だけでも行ってみる価値はあるので、専門学校の資料を取り寄せておくとよいです。
証券アナリスト専門学校の資料請求ができるサイトはこちら(brush-up.jp)

新カリキュラムに対応した参考書を使うこと

1次レベルの合格から数年たっている場合、カリキュラムが変わっていることが多いです。カリキュラムは変わらずとも、最新の金融理論や、業界のトピックが出題されることもあります。参考書は最新のものを購入しましょう。ちなみに、最新の出題範囲に対応するという点では、専門学校の右に出る学習法はありません。

このカテゴリの記事:2次レベル試験対策