独学のコツ:1次レベル経済学
証券アナリスト試験「経済(1次レベル)」の学習法やテキストを紹介します。
目次
経済学の学習方法
証券アナリストの1次経済学試験は苦手意識を持つ(何回受けても受からない)人が多い一方、得意な人にしてみれば「ちゃんと計算できなくても、雰囲気がわかってれば受かる試験」と言われています。
経済学をしっかり勉強したことがなくても、(1)日経新聞に出てくるような社会常識(2)経済理論(マクロ・ミクロ)の基礎知識があると前提知識として役立ちます。また、大学で経済学部にいた人(社会科学系学部でミクロ経済学基礎、マクロ経済学基礎を受講したことのある人)は、とても有利です。また、最近では、一昔前の経済学部では取り扱わなかったマクロ動学理論も少しだけ出題されます。
出題範囲ごとの学習ポイント
大問 | コツ |
---|---|
ミクロ経済学 | 基本的な問題が解ければ大丈夫。需要曲線、供給曲線が分かってればOK |
マクロ経済学 | 基本的な問題が解ければ大丈夫。IS-LM、AD-AS曲線が、どういうときにどっちにうごくのかという「感覚」をつかんでおくと、詳しいことは分からなくても解けてしまいまうことが多々ある。 |
金融経済 | 十数点。常識問題が多いです。日々、日経新聞を読んでいると、すんなり解ける問題が増えます。点数の底上げに大事なところです。 |
国際マクロ経済学 | 苦手な人、学習が間に合わない人が多い。しかし、ここで落としまくっても大丈夫なように、1-3問で稼いでおきましょう。 |
始めての人のための入門書
経済学が始めての方は、協会の通信教育テキストか市販の経済学入門書で概要をつかむのがよいと思います。入門書でオススメは日経文庫です。日経文庫は経済学に限らず、良い入門書が揃っています。経済学をかじったことのある方なら、すぐに市販の参考書の学習に入りましょう。余裕のある方は、内容はヘビーですが、協会推薦図書の「経済学とファイナンス」を熟読するのもよいでしょう。
日経文庫は基本的な内容が抑えられていて、値段も安いのでお薦め
日本経済新聞社が基本書として揃えているシリーズだけあって、新書とはいえ、中身は丁寧な入門書となっており、ただの面白読み物ではないです。通勤電車や昼休みに読破してしまうのがいいでしょう。
どの試験の人からも評判の試験用の経済学学習書です。
「試験用」を売りにしている経済学の本はあまり出ていないので貴重な一冊です。経済学は、証券アナリストに限らず、公務員、中小企業診断士、弁理士、公認会計士等で出題科目になっています。しかしながら、資格ごとに出題範囲や内容が違うわけではなく、どの試験の経済学も近代経済学者ならおおむね合意できる基本的な内容が出題されています。というわけで、証券アナリスト試験の経済学学習本としても、この本はお勧めできます。ミクロ経済学入門はこちら
試験対策参考書の一覧(まとめテキストと問題集)
大学卒業後数年ぶりの私には、TAC経済学は内容が簡潔すぎてちんぷんかんぷんでした。試験対策と割り切って学習できる人は、そのまま読み始めればよいですが、納得できないと前に進めないタイプの人は、協会の通信教育テキストやその他の経済学入門書(上で紹介しているようなの)と組み合わせて学習するとよいでしょう。
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